1. 市場のトレンド（流行）を理解する

私がどのようなエリアを望んでいるかまずは整理したほうが良いのかしら。例えば子供の教育環境にはすごく関心があるわ。

なにを優先したいかの優先順位を明確にしておくことから始めると整理しやすいですよ。
例えば金沢市での文教区といえば緑が丘や泉野など人気がありますが、泉小学校区も金沢市が小中一貫教育モデル校として力を入れているので人気急上昇中なのはご存じですか？

不動産市場は需要と供給の法則に大きく影響されます。つまり買いたい人と売りたい人の数がどちらが多いのかで金額は大きく変わります。金沢市で言うと、2015年、北陸新幹線開通の数年前に金沢駅周辺エリアの人気が急上昇したことは記憶に新しいところです。

人気の高いエリアの特徴には、市役所や大型商業施設から近い、通勤圏内である、子育てしやすいなどがあります。住宅需要が高まっている地域では物件価格が上昇する可能性があります。

例えば、住宅地であれば昔から人気の彦三町。文教区で人気の泉野小学校区。最近では、大徳小学校・戸板小学校区・泉小学校区も人気です。このような情報は、どの地域で物件を探すか、どのような生活をしたいか、またはどのタイプの物件を探すかを決定する際に役立ちます。

2. 情報収集を早めに始める

物件探しはまだ先の話と思っていたけど、早く動きだした方が良いのかしら。

買いたいと思える物件に巡り合うのに何年もかかることもあります。
早めに動き始めた方がより巡り合える確率は上がりますよ。

市場動向を早期に把握することは、競争が激しいエリアや人気の物件において特に重要です。早期に情報を収集することで、より多くの物件を検討する機会が増え、慎重に選択することができます。不動産会社に相談しておけば、広告が出る前の非公開物件情報を知る機会が増えます。急いで決定を下す必要がなく、より良い判断を行うことができるでしょう。

また、物件が市場に出る前や市場に出たばかりの段階で情報を得ることができれば、他の購入希望者よりも早く交渉を始めることができます。これにより、条件を有利に進められる可能性が高まります。情報収集を早めに始めることは、より優れた物件を探し、適切な価格で購入するために重要だと考えています。

3. 地域の再開発計画に注目

いまはなくても新しく商業施設などができればその周辺での生活も便利になるし、そのエリアも候補になる可能性もあるってことね。

白山イオン周辺も生活環境が変わり価値が上がった例ですね。
事前に再開発などの情報がわかっていればそのエリアを狙うのもひとつです。

再開発が計画されている地域は、新しい商業施設、住宅、公共のスペースの創出により、魅力が高まるとともに、そこで働く人々の住宅需要が高まります。長期的に見て、物件価値を向上させる可能性があります。交通網も改善する場合があり、その地域へのアクセスが向上し、より多くの人々を惹きつけることになります。

市役所や自治体の開発計画に関する資料をチェックするなど、積極的に情報を収集しましょう。

4. 広告が出ていない物件を探す

広告に出ていなければ自分では探せないわね。

不動産業者にしか回らない情報は結構あるのですよ。
広告に出ない物件に出会うためにはまずは不動産業者に相談することからスタートです。

不動産ポータルサイトに出ていない物件は、ポータルサイト掲載準備中、大家さんの都合で公開していない、建設中や土地整備中で情報がまとまっていない、売り出し金額を決めている段階などの理由があります。

これらの物件情報を取得するには、地場の不動産会社に相談し、希望条件を伝えるのが効率的です。条件の良い掘り出し物件に出会いやすく、他人に物件を取られにくくなります。

5. 空き地・空き家の物件オーナーに直接アプローチ

私がここなら買いたいと思える空き地や空き家を見つけたら、所有者に交渉してくれるってことね。

そうです！待っているだけの物件探しではなく、積極的な物件探しと言えますね。

希望しているエリアで「この空き地売ってくれないかな」「この空き家誰も使ってないけど理想的な場所なんだよな」と思った経験はございませんか。一部の不動産業者では、ご要望をお聞きし、エリアの調査を行う中で、必要に応じて利用されていない空き地や空き家のオーナーに直接アプローチすることもしています。当然、広告も出しておらず競争が少ないため、価格交渉においてより有利な立場に立てる可能性もあります。

また、売主と直接交渉することで、迅速かつ効率的な取引が期待できます。しかし、不動産業者としては時間と労力がかかる作業であり、ほとんどの業者は敬遠するサービスになるので、このようなサービスをおこなっているのか事前確認が必要です。

6. オークションや競売物件のチェック

オークションや競売で物件を買う方法なんて知らなかったわ。

オークションや競売物件は権利関係など対象物件の事前調査が非常に大切なのですよ。リスクもある分、お宝物件を手にいれられる可能性もあります。

不動産オークションや競売は、不動産ポータルサイトで見つけることのできない物件に出会うための方法の1つです。市場価格以下で物件を手に入れられることがあります。

競売やオークションにかけられる物件は、物件の場所、状態、周辺の市場価格、なにより対象物件の権利関係など様々な側面をしっかりと調査することが重要です。そのためリスクもあるものなので、専門知識を持たない個人が入札に参加することはあまりお勧めしません。

オークションや競売物件も狙っていきたい場合は、入札したことがあるという不動産業者ではなく、毎回入札に参加しているというレベルの不動産業者に依頼することを絶対にお勧めします。

7. ネットワークの活用

たくさん不動産業者とは関係を築いたほうが良いの？

現在はレインズという不動産業者しか見ることができない物件共有サイトがあるので、他の不動産業者が仲介している物件も見ることができます。ですので、不動産業者とは広くというより深く関係を築くことをお勧めします。

物件探しは「知識が重要」であると同時に、「人脈が財産」です。優れたネットワークは、市場に出ていない物件の情報を得るために欠かせません。ネットワークを活用することで、公開されていない物件情報を取得できます。不動産業界の専門家と出会うには、直接相談する他、不動産関連の展示会、セミナー、ワークショップに参加する方法もあります。

ネットワークを構築したら、定期的なフォローアップで関係を維持することが重要です。名刺の交換後は、適宜電話やメールで連絡を取り合い、関係を育んでいきましょう。

8. 修繕が必要な物件の検討

なかなか理想の土地が見つからない場合は、中古住宅を検討する方法もあるのね。

状態が良い中古住宅であればそれもひとつの方法ですね。
状態が悪ければ解体すれば土地物件になるという考え方もあります。

不動産探しの過程で見落とされがちなのが、修繕が必要な物件の可能性です。これらの物件は、初期投資が低く抑えられる上、適切な改修を行うことで価値を大きく高めることが可能です。

しかし、どのような物件が本当に価値があるのかを見極める洞察が求められます。単純に築年数ではなく、柱や土台などの状況にもよります。雨漏れや湿気によって腐敗していない限り本来は木材単体としては伐採から乾燥が進み、200年後に強度のピークを迎えるとも言われています。

不動産会社や建築家にも相談した上で、物件の購入と改修にかかる総コストを慎重に評し、改修後の市場価値と比較しましょう。